１１月１６日（月）

小学５年のときの体育の話。

新たに始まるバスケットボールのチーム分けがありました。

初めにクラスで４人の代表者を選出し、

その代表者がキャプテンとなり、

残りのクラスメートをウェーバー方式でドラフト指名して

４チームを決定することになりました。

赤木くん、魚住くん、牧くん、村雨くんが

次々とチーム編成していく中、選ぶメンバーも残り少なくなったころ、

誰を指名しようか迷ってる赤木くんに

トモゾーが助言しました。

自らの両耳を横に引っ張りながら

「まだコイツが残っとるよ」と。

それはナカベンのことを言い表してました。

ナカベンがグレムリンに似てたので

それをトモゾーはマネをして、

「まだナカベンが残っとるよ」という意味でした。

すると それまで生徒まかせで授業を進めてきた山田先生が

突然、沈黙を破りました。

「こらトモゾー！今、何をしたんや！」と。

予告なき落雷に、トモゾーだけでなく

僕たちも言葉を失いました。

ナカベンのグレムリンキャラは今に始まったわけでなく

本人も好き好んでなかったにせよ、受け入れてた周知の事実。

何を今さら？

山田先生は、さらに叱責を続けました。

「トモゾー！なんでそんなことするんや！

　ユウちゃんに謝れ！」

・・・？

ユウちゃん？

教室中に大きな「？」マークがくっきり浮かび上がりました。

耐え切れず誰かがこぼしました。

「な・・・なんで？ナカベンやないの・・・？」と。

すると今度は山田先生の頭に「？」が浮かびました。

完全無欠の勘違いでした。

当時、ユウちゃんって男の子が耳の手術を受けたばかりで

片耳にサイヤ人のスカウターみたいなのを付けてて、

それをトモゾーが揶揄（やゆ）したもんだと

山田先生が勘違いしたわけです。

「・・・？そう？

　ハハハ。先生、誰かわからんかったわ。

　トモゾーくん！名前はハッキリ言わんと・・・。」

大人のズル賢さを全面フル活用した山田先生が

その場をならし、ドラフト会議を再開しました。

今も残る思い出。

いちばんの被害者は誰だ？

そして いちばんの加害者は誰だ？

あのときのあの空気。

ほんとに勘弁してください。

　　　ＪＵＮＩＯＲ

１１月１７日（火）

不法投棄。

僕のパトロールコースに

スケバン刑事とエロビデオが捨ててありました。

押し寄せるブルーレイ時代に排除されつつあるＶＨＳ。

とはいえ男のロマンが詰め込まれた２作品。

廃棄するにあたり、その覚悟と決意は相当たるもの。

さぁ、事情を聞かせてもらおうか。

　　　ＪＵＮＩＯＲ

１１月１８日（水）

先日、会社の前で交通事故がありました。

急に車線変更したタクシーのアナルに

直進してきたバイクがアニキしたそうです。

３０歳半ばのメガネライダーは

転倒した際に腕を強打したみたいで

「あいたたたた～。めっちゃめちゃ痛～い。」

って事故直後、道行く人々の同情をリクエストするように

歩道に座り込みながら、ひ弱な声をリリースしてました。

やがて相手の個人タクシーの運転手が

痩せこけた体にチョッキを羽織った６０歳前後のおじさんと知ると、

さっきまで生まれたてのバンビのようだったメガネライダーは

急に立ち上がり、チョッキタクシーに威勢よく突っかかっていきました。

めちゃめちゃ元気やないか。

めちゃめちゃ相手選んどるやないか。

もしチョッキタクシーがチョッキじゃなくて

革ジャン羽織ってるようなタフガイミドルやったら

きっとずっと痛がり続けて、警察が来るまでの間を満たしたと思います。

大切なのは安全運転。

そして なめられないように革ジャンを着用。

僕の兄貴も中学時代

このような革ジャンの防御率を心得ていました。

しかし高価な革ジャンは中坊の小遣いで買えるはずもなく、

代用品として革製のキャップと革製の手袋を着用してましたが

僕には「窃盗団の一味（いちみ）」にしか見えませんでした。

　　　ＪＵＮＩＯＲ

１１月１９日（木）

たぶん、ズーンの時期です。

　　　ＪＵＮＩＯＲ

１１月２０日（金）

西の空に月が沈むころ

東の空に太陽が昇るってのが

自然の摂理ってもんですが、

どちらも沈みっぱなしって

これどないやねん。

でもそんな日があるってことは

いつか太陽と月が東と西の真ん中あたりで

ちょびる日もあるんでしょうな。

そのときは、この思いも完膚なきまでに粉砕しましょう。

それでは本日の「日曜批評・予告編」は ここまで。

なお、今週の「日曜批評」は、両親来阪のため

時間の短縮、あるいは中止の可能性が ございますので

あらかじめ お知らせしておきます。

　　　ＪＵＮＩＯＲ

１１月２１日（土）

得意先のところへ打ち合わせに行ったら

岐阜からの別業者さんが同席しました。

奇遇ですなと思いながら

名刺から伺う「瑞穂市」を僕は愛知県やと思ってたくらい

馴染みのない土地だけに、

これといって盛り上がりを期待することもできないので、

僕は持ち前の高い鼻と彫りの深さをいいことに

カタコトの日本語とネイティブ英語を絡めて言葉を発し、

岐阜県民であることを伏せました。

とはいえ、そのひとから仕切りに飛び出す

「やもんで」、「やもんで」には心が和みました。

　　　ＪＵＮＩＯＲ

１１月２２日（日）

持病の仮病が発症したため

ズル休みします。

　　　ＪＵＮＩＯＲ

１１月２３日（月）

仮病が更に悪化したので

今日もズル休みます。

　　　ＪＵＮＩＯＲ

１１月２４日（火）

小学生のとき、社会の授業で

好きな歴史人物を聞かれて

適当に「坂本竜馬」って答えたことがあります。

うそです。

好きな歴史人物なんて居らんかったし、

そもそも歴史の授業自体に興味がありませんでした。

歴史の教科書なんて、ええ部分しか切り取ってないわけやし、

実写で見たこともないし、果たして本当に居たかどうかもわからんのに

好きと言える判断材料が理解できませんでした。

それよりも僕は同じクラスのあの子が好きだったのさ。

それを十数年後、僕の卒業アルバムを開いた自分の彼女に

「この子と この子は ありえへん と思う」

と、片方は的確に初恋相手を撃ち抜かれるとは思わなかった

僕の甘酸っぱいティーンズメモリー。

　　　ＪＵＮＩＯＲ

１１月２５日（水）

走る時間。

コーヒーを飲む時間。

銭湯で胃から汗を流す時間。

キャッチャーミットをパシパシする時間。

ここらへんの時間確保を死守せよ。

　　　ＪＵＮＩＯＲ