8月15日（金）

帰省初日だけで

レポート用紙８枚も要してもうた。

　　　ＪＵＮＩＯＲ

8月16日（土）

短い。

短すぎる。

わしゃセミか。

鳴き足りん。

飛び足りん。

小便をひっかけ足りん。

　　　ＪＵＮＩＯＲ

8月17日（日）

毎度のごとく金券ショップで買った切符を握りしめ

いてまえ電車で近鉄グリコ駅からシャチホコ駅に向かう。

国鉄に乗り換え、東海のメガロポリス・オロシティーに向かう。

駅には僕のじいちゃんの倅（せがれ）と その奥さん、

俗に言う僕の両親・ＰＡＰＡＮＩＯＲとＭＡＭＡＮＩＯＲが ふたり揃って

車で迎えに来てくれてました。

ティン毛よりも長く伸びた僕の髪を見て

おかんは「どこのジュノンボーイかと思ったわ」と

相変わらずナメ腐った感想を述べてきました。

そこで僕は初めて両親に１０円ハゲについて

カミングアウトしました。

僕の中では意を決しての告白。

息子の１０円ハゲに対して、親はどう受け止めるのか。

衝撃。落胆。慰め。心配。激励。

さまざまな予想を掲げた上で、ふたりとも同じリアクションをとった。

ひとまず 覗（のぞ）きこんで、快笑。

とまどう僕は、これが親なりの優しさかと受け止める。

「気にするな」って無言のメッセージやと受け止める。

いい意味で「私たちは心配してないよ」と受け止める。

そして そのまま親戚の家に 大阪みやげを渡しに行った。

親戚のおばさんが「こーりゃすまなんだのーう。

やっとかめやけど元気にしとりゃーすかね？」と

僕に向かって全力ムキ出しの東濃弁で声を掛ける。

すると何の分け隔てもなく、おかんは手でＯＫサインを作り

「もうひとつ頭に おみやげがあるから見ちゃって」と

おばさんに僕の１０円観賞を促（うなが）した。

おばさんもおばさんで「こういうのは塩を塗り込んだら治るわ」って

昭和の医学で問診してくださいました。

実家一発目の食事は、僕のリクエストメニューのギョーザ。

おかんのギョーザは４０年ほどの歴史しかないが

本場・中国４０００年に勝る美味さを誇る。

夕食後、満腹ではあるものの、みんなのお顔拝見目的で

じもともだちのバーベキュー参戦が控えていました。

邦しゃんからお出迎えの電話が掛かってきた。

「あと１０分ぐらいで着くよ。

　それにしても、ひとりだけギョーザ食べたなんて

　つれね～な～。」

なんてことを言ってきた。

なんてことをおかんに伝えたら

「１０分あれば焼けるやん。ちょっと待っときゃあ。」

と おかんは僕に告げ、再びフライパンコンロと

自らのクッキングスピリッツに火を点（とも）した。

　　　ＪＵＮＩＯＲ


P.S.　今夜は遅いし、明日も朝から野球があるから

　　　　続編は気が向いたら。

8月18日（月）

気が向いたから続編。

とてつも長い続編。

電車内で読んでる そこの保安官。

乗り過ごさないでね。

おかんギョーザを手にして、表に停めてある車に向かうと

ケンちゃんとマーメイドが車から飛び出して

フリスビーしてました。

車内には邦しゃんとユリしゃんとツヨしゃんが居ました。

そこからツヨしゃん宅へ車は走り、バーベキューがスタート。

ツヨしゃんの父・マコトさんが昼間釣り上げた鮎が絶品。

「ギョーザも うまいよ」って邦しゃんがほめちぎる。

「こう言っとけば次回もギョーザを持ってくるよ」って

ユリしゃんが「しめしめ」の顔をする。

遅れませながら よしりんも参戦。

僕が前日に観た映画で素敵な役どころを務めた俳優さんが

よしりんに似てるから、僕の中で よしりん株が急騰。

「ミスターあっかん」こと、ムーくんも途中参戦。

彼に彼女ができて以来、僕とツヨシに対して

上からモノをいうようになったので、

僕とツヨシは その１時間後、緊急対策会議を開催した。

夜は更けていく。

僕のわがまま企画「カブトムシと乙女心捕獲計画」を早くも実行。

ツヨシの消防団のヘルメットを拝借し、

妻木の森へ ムーくんとケンちゃんと僕の３人が向かう。

しかしながら超高校級近未来型都市になりつつある僕らの町には

カブトムシは居ませんでした。

僕がしょんぼりしながら、帰り道にコンビニに寄ると

ケンちゃんは僕に、７２時間で幼虫から成虫に急成長する

カブトムシキットを紹介してくれた。

こんなときでも、

１点リードで迎えた最終回の無死満塁の守備でも、

ケンちゃんほど頼りになる存在は居ない。

夜が明けて日が昇ると、おとんとモーニングうどんをキメました。

野菜嫌いなおとんは刻みネギを器用に箸で取り分け、

「ネギは栄養価が高いで食え」って僕によこす。

それならお前が食えよ。

なんてことを言えないのが我が家の縦社会。

「朝は おとんがうどんをごちそうしてくれた」って

おかんに話したら、昼ごはんにナポリタンスパゲティを作ってくれた。

「昼ごはんは 朝ごはんよりも おしゃれやろ」って

夫に対する挑発的コメントを無言で僕にアピールした。

おしゃれパスタを食べたんなら、おしゃれドリンクが必要不可欠。

邦しゃんを誘って肥田コーヒーを飲みに行く。

肥田コーヒーは僕個人の恒例行事。

マスターおじさんとママおばさんがアライグマの話をしてくれた。

ブラックコーヒーが おのずとまろやかになる。

次回あたりマーメイドと飲みに行こうかと思ってます。

そして満を持して、保安官が僕らの町にやってきた。

前回同様、すんごい疲れてるはずなのに

ひとっっっつも弱音を吐かず、今回も僕たちと過ごしてくれた

保安官に心から感謝しています。ありがとう。

保安官と邦しゃんと僕が向かった先は

岐阜で唯一のアメリカ領土、所カーニが住むツマギ州シナガワ市。

　※もんちゃんの家が近くだからシナガワ市ね。

コーヒーで喉を苦（にが）めた邦しゃんと僕は冗談めいて

「コーラ飲みに行こうぜ」って言いながら カーニの御自宅に伺うと

何の前フリもしてないのに、カーニは奥さんに向かって

「おい、コーラ３本！」って言うもんだから めっちゃテンションが上がった。

初めて足を踏み入れた妻木ベース。

見るもの聞くもの全てがカーニイズム全開。

初めて遊ぶ僕に臆すことなく絡んできた

長男「カーニ・ダイウッド・ルパン・ザ・ピストル」、

次男「カーニ・ダイウッド・センゴク・ウエスギ」は

カーニのＤＮＡが余すことなく注ぎ込まれてた。

パスポート無しで海外旅行を楽しめた僕らは

軍団Ｋメンバーにも おなじみのイジリー・タフガイ、

友しゃん宅へ向かった。

これまた初めて顔を合わせた旺太くん。

ひらがなの「の」の字のようなクリックリお目々はヒキョーです。

男前とブサイクの境界線は生後１年も経たずして引かれる。

メンズが大勢押し寄せたからか、お姉ちゃんになった このちゃんは

前に顔を合わせた時より おませな素振（そぶ）りを示した。

トイレから戻ってきたときのサービスコスチュームは

すでに男女の駆け引きを心得ているように思えた。

あの場にムーくんがいなくて、ある意味良かった。

「川に行こうぜ」とだけ言い残し、家で延々とムダ毛処理させといて良かった。

晩ごはんは、保安官に委ねた。

ついに潜入。西陵団地の登竜門・しのぶ亭。

あの塩ホルモンほど美味い塩ホルモンを食べたことは無い。

ってか塩ホルモンを今まで食べたことが無いだけなんやけどね。

とはいえ ほんまに美味い。

店主のおっさんも香ばしすぎる。

偶然にも僕のおとんと同い年で、中学時代の同級生。

ってか偶然にも偶然、あの場にいた

カーニ、邦しゃん、保安官、僕、

父親が みんな同い年。

腹を満たした僕たちは、食後の運動。

僕たちは「運動」と書いて「ベイスボウル」と読みます。

向かった先は バッティングセンター。

バットと情熱をフルスイング。

みんな２ゲームほどこなし、終盤に差し掛かるころ

カーニが２０歳ぐらいのヤングとヤイヤイ言うてた。

あかん。たかられとる。くわばら くわばら。

僕は無関係を装い、いかにも委託業者のように

ピッチングマシーンを眺めて

「そろそろスプリングを変えた方がええ。

　高めに浮いてるんは、ハンドの傾き調整で大丈夫」って呟（つぶや）く。

自分の労働性に酔いしれてると、カーニが戻ってきた。

「大丈夫か？おいくら万円ぼられたんや？

　安心せい。さっき警察に連絡したから。

　それで すぐには援護できんかったんや。」

って、僕は真実を隠蔽（いんぺい）しながら心配しました。

すると休日に母校の中学の野球部でコーチしてるカーニは

「え？あいつ？前に教えてた子やよ。」と

僕たちの中学のひとまわり近い後輩であることを教えてくれた。

帰り際、僕たち ひとりひとりに会釈する後輩ヤングに向かい、

僕は中学時代 野球部でも無いくせに

先輩風をハリケーンのように竜巻（たつま）かせた。

俄然、家で剃りまくってたムーくんが

「残すところ体毛はマユ毛とマツ毛だけ」ってなったので、

希望者を募って これまた恒例のたけし温泉に向かう。

ムーくんにボンゴを出してもらう。

恥ずかしながら、

恥ずかしながら、

恥ずかしながら、

寝てごめん。

すごく申し訳なかったから

僕はねぇさんから頂いた

お銀さんの画像をみんなの携帯電話に送りつけた。

みんなが元気になってよかった。

たけし温泉からの帰り道、深夜のファミレス座談会。

邦しゃんと交わしたゴマ理論とハナクソ理論は

僕の この半年間の精神状態のピンとキリ。

その中間が、友しゃんと激論した屁理論。

この日も新聞配達屋さんに「おはようざす」と告げ眠りに就く。

目が覚めたら指が溶け出してることに気付く。

バットは握ったけど、３日間ボールを触らんかったからや。

保安官をブルペンに呼びました。

五寸釘を踏んだような衝撃に襲われながらも

お互い淡々と肩を作り上げる。

僕らの出番は７回裏、相手チーム１番バッターからの攻撃。

保安官－僕という継投策で粘り、１イニングを無失点で切り抜けた。

５番ファースト・山田選手を迎えた あの場面を凌（しの）げたことが最大の収穫。

ギョーザのお礼にコロッケをいただき、

じもともだちからの最後の笑顔を心に焼き付けた。

家族とも出発前の最後の晩餐（ばんさん）。

じいちゃんと高校野球の話で盛り上がった。

僕が知らないネタをどんどん話してくれた。

さすが年の功。

家を出る１０分前まで、居間に置いてあった週間朝日を読んだら

さっき聞いたネタが そっくりそのまま書いてあった。

ばあちゃんは僕が誰なのか まだわかってなかった。

でもコーヒー牛乳をあげたら すぐさまチューチュー吸い込んで、

空のパックを いつもの笑顔を添えて僕にくれた。

兄貴はおとんにあげた おさがりズボンを半ズボンにされて

苦笑いしてた。

弟は この連休に彼女とゲーセンに行って

機関車のレールセットを５００円でゲットして

彼女にかっこええところをアピールしたらしい。

でも家に帰ってそのレールを組んで走らせようとしたら

機関車が壊れてて、代わりに恋の回送列車が走り出したらしい。

そんなんやから邦しゃんにネタにされんねん。

あっと言う間の３日間やったけど

こうして書き出すと、よく３日間で

あんなことも こんなことも できたもんやなぁって思う。

いつもの「ＪＵＮＩＯＲ」ってボリュームを うんと下げ、

「まさやん」のボリュームを目一杯回せた３日間。

大阪でも僕を「まさやん」って呼ぶひとはいるけど、

「さ」じゃなくて「ま」にアクセントを付けて呼んでくれるのは

あそこにいる仲間だけです。

今回も好き勝手の３日間やったけど

本当にありがとう。

あいかわらずの「かんかなぁ坊」やけど

また年末も一緒に遊んでね。

　　　ＪＵＮＩＯＲ


P.S.　乗り過ごさずに読めた？

8月19日（火）

先日、後輩から結婚式ニ次会幹事オファーが掛かり

これに僕は断わりの返事を入れました。

その後輩が改めて僕に依頼をかけてくれました。

そいつもそいつもなりに考えてくれたようで

単なる前回の繰り返しの言葉を並べませんでした。

思えば僕は今までそいつに何かしてあげたかな？

大学時代、僕がバイトしてたラーメン屋さんに たまに現れて

「ラーメンいいですか？」って来たときに

チャーシューをちょっと多めに盛ったぐらい。

逆に僕は、普通なら簡単に「ノー」とかわせる そよ風のような「頼みごと」を

「おれは先輩やねんで」というフィルターを通して

「命令」という強風に変えて、彼に幾度も吹きつけてきた。

そんな後輩からの２度に渡るオファー。

今でもキュウリを食べると「・・・あかん。げぼが出そう・・・」って

弱音 吐いちゃう 頼りない僕ですが、

微力ながら全力で お手伝いさせていただきます。

　　　ＪＵＮＩＯＲ


P.S.　よろしくどうぞ 優＆徳。

8月20日（水）

好きなこと。

内野ノックを受ける。

絵を描く。

大きな風呂に入る。

人と話す。

都会で打ちひしがれた心を田舎で癒やす。

本を読む。

カレーライスを食べる。

自転車に乗る。

掃除したとこがきれいになる。

水を飲む。

静かに人を眺める。

グラブを磨く。

無意味なことに全力を注ぎ込む。

言葉を並べる。

ものを眺める。

パトロール。

外出する際に手荷物がない。

ほめられる。

晴れる。

　　　ＪＵＮＩＯＲ

8月21日（木）

ずっと目を背（そむ）けてきたんやけど

ひとつの帰路に立ってるんかもしれん。

闘魂。

「よろしいか？」が口癖の小倉校長先生に

小学校の卒業記念で色紙に書いていただいた言葉が「闘魂」。

ファイター。

そうやろ斧さん。

　　　ＪＵＮＩＯＲ

8月22日（金）

スパゲティを電子レンジでゆでる用の容器。

ご存知でしょうか。

それを買って以前から使ってるんですが

うちの電子レンジが絶妙に小さいのか、

「スタート」を押して中のターンテーブルが回し出しても

すぐに庫内の壁に引っ掛かって回転が止まってたんです。

それで熱の循環が悪くなるのか、

容器からお湯がコポコポと噴き出す始末。

だからいつも調理後は庫内はビチャビチャ、

これを受けてスパゲティを作った晩は

悔しさで僕の枕もビチャビチャでした。

回らんのはええとして、

噴き出すのは何とかならんのかな。

僕のオリコン悩みチャート第１６位でした。

これについて昨日、松下さんから

ナイスアドバイスを受理。

「あれってフタを外したまま温めなあかんらしいでぇ。

　フタの出番は麺の分量を測ったり、湯切りするときだけや」。

帰宅後確認。あらほんと。

フタに書いてありました。

さっそく試したら、噴きこぼれない。

しかもこれまで回転を妨げてきたのは

フタのわずかな出っ張りやったらしく、

フタを外したおかげで問題なくクルクル回り出した。

よっしゃ。

解決記念に今日の弁当には明太スパゲティがボックスイン。

　　　ＪＵＮＩＯＲ

8月23日（土）

最後まで使い切ったボールペンの芯。

無駄なく、持てる力を全て出しきった感が

いやがおうにもわかります。

僕の体の中を通る芯はインク漏れするばかり。

「これが老いてくると『尿漏れ』になるんやよ」って

「下石町の赤ひげ先生」こと、小林くんが言ってた気がする。

とにかく最後まで働き尽くしたボールペンの芯。

おつかれさまでした。

　　　ＪＵＮＩＯＲ


P.S.　誕生日おめでとうございます。

　　　　もうええ大人なんですから

　　　　酔って おまわりさんに暴言を吐いたり、

　　　　「ごめん、ごめん、寝てた」って言いながら

　　　　掛け布団の線を顔にくっきり残したまま正直に遅刻するのは

　　　　卒業ですね。

8月24日（日）

「コレが大阪の台所には完備されとんねんでんがな」と

１０年前に岐阜で参加した大阪弁セミナーで

僕は聞きました。

たこ焼き機。

ついに我が家の台所にもタコヤ機が参入。

ヤノッチの家で たこ焼きパーティーして以来

欲しかったアイテム。

「それやったら うちに新品あるから あげよか？

　ひとから もらったんやけど、使わへんし」って

松下さんに言われて以来、なかなか手元に届かなかったアイテム。

ようやく いただけました。

受け取る際、松下さんから

「この一件で、こないだ嫁さんと一悶着（ひともんちゃく）したんや。

　家でたこ焼きすることになってやな、

　嫁さんが『あの たこ焼き機でしようや』って言い出してん。

　おれが『あれは会社のやつにやることになってるから、

　ホットプレートでやってぇや』って返したら

　嫁はんは『ホットプレートは片付けが面倒やん。

　ってか あげるって何で勝手に決めたん？』とか言い出すねん。

　おれがもらったやつやからやっちゅうねん。」

それから押し問答を繰り返し、そもそもタコヤ機を欲しがった

僕が悪者扱いというカタチで話を治めていただきました。

「たこ焼きの前に おれが嫁さんに千枚通しで

　刺されてひっくり返されるとこやったわ」。

夫婦仲の危険を冒してまでタコヤ機を献上してくださった

松下さんに改めて感謝。

ここまでしていただいたタコヤ機も

昨夜は出番なし。

だって今日は軍団Ｋの試合があるから。

野球で「凡打」を「タコ」と呼ぶ。

僕が好きな野球選手がシーズン中は

ゲンを担いでタコを食べないって聞いたから

僕は試合の前日はタコを食べないって決めました。

今日は６時半集合だから

今朝は こんなにも早起き。

　　　ＪＵＮＩＯＲ