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米と水と人と野球に支えられた生活記録。
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僕が通ってた高校は

どこぞの公立高校の校長先生が定年を迎えた後に

転任し、再び教壇に立つことがよくありました。

「そんなことしてかーん」が口グセの金子先生。

名前は覚えてないけど、童話に出てくるプチ悪魔みたいな

顔と体型してた英語の先生。

僕の中で強い印象を残したのは、国語の可知先生。

いつも笑顔を絶やさぬ優しい先生でした。

何をしても怒らない先生でした。

叱ることはあっても怒らない先生。

僕は授業態度を教科によって

というか教師によって緩急を使い分けていました。

小栗先生の英語は的確に単語の予習してましたし、

後藤(邦)先生の化学はノートに向かって

日本で唯一のセパタクロー漫画「セパタクれ!」を連載していました。

可知先生の国語においては、緩急のうち

やはり「緩」の態度。

僕は国語の教科書の作品の作者の似顔絵をノートに描いては

作品の中で一番印象強く感じたフレーズを

吹き出しにつけて授業時間を過ごしていました。

ある日、何かの課題があってノート提出がありました。

僕は悪びれることも無く、

文字より絵の方が面積を占めるノートを提出しました。

後日ノートが返却されたとき、僕は

「たぶん『もう少し私の授業に耳を傾けなさい』みたいな

 説教コメントが描いてるんやろな」

なんて思いながらページをめくると、

そこには意外な言葉が書かれていました。

「パワーに満ち溢れたノートですね。

 ただ黒板の文字を書き写しているノートより

 このノートの方が素晴らしいと私は思います」。

素直に驚きました。

そんな評価基準を設けた授業は初めてでした。

提出前の授業の中で、「作文には『起承転結』という構成方法があります」

と習ったことがあります。

僕は その言葉だけを聞いて、授業そっちのけで

勝手にノートの端に「起承転結」作文を書いてました。

可知先生は その作文にも目をやり

「うまい!」の一言を書き残してくださいました。

可知先生は授業において「話を聞け」だとか

「ここを読め」だとか強制行為はしませんでした。

生徒に何かをおしつけるような

僕に周りから何かを肉付けするのではなく、

生徒の中にある何かを探すような

僕自身が持つ何かを引き出すような授業だったと思います。

少なくとも僕にとっては素晴らしい授業でしたし、

国語という教科を通して「言葉のおもしろさ」に気付く、

ひとつのきっかけであったことは確かです。

今宵、世界的安打製造機を見てたら

高校時代の「起承転結」作文を思い出し、

可知先生の教育の奥深さに少し気付けた気がします。

今更ながら、ありがとうございました。

   JUNIOR

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プロフィール
HN:
JUNIOR
年齢:
44
性別:
男性
誕生日:
1980/08/07
職業:
草野球選手
趣味:
趣味さがし
自己紹介:
           好きな食べ物は米とライス。
           好きな飲み物は水とカレー。
            人と話すと元気が出ます。
          得意な球技は内野ノックです。
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